大人のADHDと子どものADHDはどう違う?

発達特性・発達障害
この記事は約3分で読めます。

ADHD(注意欠如・多動症)は、子どもだけでなく大人にも続く「生まれつきの特性」です。
ただし、子どもと大人では症状の現れ方や困りごとの種類が大きく異なります。

その理由は、成長や環境、社会的な役割の変化により、必要とされるスキルが変わるからです。


大人と子どものADHDの違いを一覧表で比較

以下の表で、まず全体像をつかんでみましょう。

観点子どものADHD大人のADHD
主な特徴落ち着きがない・授業に集中できない忘れ物・段取りが苦手・仕事や家事が回らない
多動の出方走り回る・席に座れない動きは減るが、心がソワソワする・じっとしているのが苦手
不注意の現れ方宿題を忘れる・集中が続かない期限管理が苦手・物を失くす・タスク抜け
衝動性の出方すぐに手が出る、順番を待てない思ったことをすぐ口に出す・衝動買いや感情の爆発
困りやすい場面学校生活・友達関係仕事・家事・対人関係・お金の管理
周囲からの見え方「落ち着きがない子」「だらしない」「責任感がない」と誤解されやすい
サポート方法学校・家庭での支援、生活リズム作りタスク管理、環境調整、仕事の工夫、専門相談

子どものADHDの特徴と困りごと

子どもの場合、特性がそのまま行動に出やすく、周囲からも気づかれやすい傾向があります。

❑ 子どもの特徴

  • じっと座っているのが難しい
  • 周りに気が散りやすい
  • 宿題を忘れる、片付けが苦手
  • 空気を読まずに行動してしまう

❑ 子どもがつまずきやすい場面

  • 学校生活(授業・宿題・集団行動)
  • 友達関係(トラブルになりやすい)
  • 家でのルール管理

❑ 子どもへの支援ポイント

  • 叱責より「仕組みを作る」
  • 具体的で短い指示
  • 宿題や片付けはステップに分ける
  • 周囲の理解・サポートが重要

大人のADHDの特徴と困りごと

一方、大人になると見た目の多動は落ち着きます。
しかし、仕事・家事・人間関係という“社会的役割”が増えるため、より深刻な悩みとして現れやすくなります。

❑ 大人の特徴

  • 物忘れ・紛失が多い
  • 作業の優先順位がつけられない
  • 期限管理が苦手
  • 感情の波が激しい
  • 考えすぎたり、逆に衝動的になる

❑ 大人がつまずきやすい場面

  • 仕事(報連相、締切、段取り)
  • 家事(片付け、生活管理)
  • 金銭管理
  • 対人関係(誤解される、感情的になる)

❑ 大人へのサポート方法

  • タスクを細かく分ける
  • スケジュール管理アプリを使う
  • 物の置き場所を固定する
  • 環境の調整(静かな場所で作業など)
  • 必要に応じて専門機関に相談

大人と子どもでは“困りごと”が変わる理由

理由はシンプルで、求められるスキルが違うからです。

  • 子ども → 授業、宿題、友達との関わり
  • 大人 → 仕事、家事、お金、家庭、人間関係

特性そのものは変わらなくても、
大人になるほど「見えない困りごと」が増えていく傾向があります。


大人のADHDは気づかれにくい

多くの大人は、子どもの頃に診断されていません。
そのため、以下のような誤解を受けやすくなります。

  • 「やる気がない」
  • 「だらしないだけ」
  • 「努力不足」

しかし実際には、脳の特性からくる苦手さであり、
適切な工夫を行うことで生活は大きく改善します。


まとめ:大人と子どもでADHDの見え方は大きく変わる

  • 子どもは行動として表に出やすい
  • 大人は生活管理・仕事・感情面の困りごととして現れやすい
  • 年齢で「治る」わけではなく、多くは大人まで続く
  • 適切なサポートで生活を整えやすくなる

大切なのは、「苦手さは努力不足ではない」という理解です。
特性を知り、環境や工夫を整えることで、子どもも大人も暮らしやすくなります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました